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豊後南画家 平野五岳81歳の名品を入荷しました!
平野五岳は江戸後期現在の大分県日田市専念寺にお生まれになった僧侶にして人気画家になった人物です
その斬新でおもいっきりのいい剛毅な画風と詩情豊かな表現の詩、絵に則した独特の書体をして三絶僧(絵も詩も書も田を隔絶するほどすぐれた作品を生み出す僧侶)と呼ばれ時の元勲・大久保利通、木戸孝允などにも愛され明治の文化において一代南画旋風を起こした大分県の偉人
彼が世に出たのは運がよかったという面もあります
たまたま天領で豪商がいて長崎より唐物の絵画の集まる土地柄でたまたま広瀬淡窓という学問の大家がそばにいて
周りに文化人が多い環境で田能村竹田の画風を好めば
近くに森秋艇という竹田の画法につうじた絵描きもいて
30歳頃には当時の三筆の一人空海以来の天才と謳われた貫名菘翁に「あんたには才能がある」といわれてやる気を出して幕末には友達に尊王攘夷に染まった人物が多くて自身も染まり何の縁故か西郷隆盛にあうことになり
その縁で西南戦争の熊本城下の詩を作品にすれば遺族たちが展覧会場で泣き出すほど感銘され日田市の県知事だった松方正義が中央政界に行って地元の画家である五岳上人を元勲たちに売り込み世間の注目をかっさらうなど
日田の市民から日田の豪商たちが代々稼いできた財を全部持って行って政界デビューした松方正義の権力もあろう
ですが本人に力がなければ成立しなかったのも事実
彼は褒められるとのびるタイプの天才だった
まわりから求められる強すぎる期待にこたえる為
研鑽と努力でその重圧をあらたな芸術へと昇華させたのだ
鎖国が終わり世界を相手に変革せねばならない日本にあって新しい時代にふさわしい新しく斬新で剛毅な力強さと気高い品位をあわせもつ稀有の画僧となった人物
ちょんまげは散切り頭に殖産興業、文明開化あたらしい政府あたらしい法律変わりたい人々ヨーロッパで万国博覧会で日本を売り込む・・・そんな時代の画家
今回の作品はそんな五岳上人が激動の人生を振り返るような作品です
御年81歳もうじき3月には82歳になろうという春に書かれた秋の景色の山水図
84歳にはお亡くなりになるので最晩年の作品
作品は幾度となく描かれてきた五岳上人の理想郷
大き目の河と奇岩のそびえたつ風景山水図
都度柳に桃の枝にあるいは寒々としていきものの気配をけした雪景色に転ずるあの場所です
今回の作品は美しく光を反射する絖本を本紙とし、薄墨を下地に広げに秋の紅葉と手前に大きく立派な松の木を大迫力に配置
こなれた構図につき世界観は完成して揺らぎを感じさせません
詩文は「未絶葛藤文字縁 我詩何免野孤禅 苦吟不願知音賞 臥故山秋五十年」
わたし漢詩の読解ははまだまだなのですが、おそらく
「世間で三絶僧といわれておりますが、わたしの書は藤やツタのつるのようでいまだ気に入りません。詩歌も野孤禅ー真似事の域を出ず そんな中なんとか褒められるよなものをつくろうと研鑽を積み苦労して吟じながら気づけば郷里の日田(故山)で本紙を床にひいて絵を描くこと五十年目の秋を描いてます」といったとこでしょうか
詩文自体は明治十八年の作品にも出てますのでこの時に作ったものではないのですがこの時の気持ちをもって絵に変えたのでしょう
本来長條幅になるものを天地をつめたもの
大画面でまさにもう一つの異世界がこの先に広がっているのを感じさせます
愛でる価値のあるいい作品です




